雨の日のヤクシマザル
ヤクシマザルは屋久島に生息する固有のサルでニホンザルの亜種とされ、略してヤクザルとも呼ばれる。その特徴はニホンザルに比べて小型で体毛が長いことだとされている。
小型であることについては、ベルクマンの法則(ドイツの生物学者クリスティアン・ベルクマンが発表した「恒温動物は、同じ種でも寒冷な地域に生息するものほど体重が大きい。これは体温維持のため体重と体表面積の関係から生じる)を用いて説明されることが多い。体毛が長いことについては雨の多い島で、その長い体毛が雨を除ける蓑の役目をするからだと言われている。
雨の日に西部林道でヤクシマザルを撮影した。メスの頭頂部はその長い体毛がチリチリパーマのように縮れているのが特徴で、雨に濡れたこの日はその様子が良く分かるようにはっきりと写った。OLYUMPUSのカメラシステムは4/3というセンサーサイズを採用しながらその解像感は驚くほど高い。雨の日のヤクシマザルの毛並みはとてもシャープに描写され、その生態を観察するのにもとても役立つと感じた。