金剛杉(新潟県)
樹齢約500年/樹高約20m/幹周約9m
ILCE-7RM4+SEL1635GM
江戸時代の雪上伐採を経て、日本海の重い雪に押さえつけられた枝が伏状して成長する特異な樹形の金剛杉。(新潟県 佐渡島)。
金剛杉近傍の大王杉をリンクしています。
金剛杉(新潟県)
2008年の春、屋久島の太鼓岩で天野尚さんに会った。背負子に大型のビューカメラと三脚を括り付けた2名のアシスタントを連れて来て、そこから見える山桜の撮影をしていた。そしてその年の夏には北海道洞爺湖サミットの会場に天野尚さんが撮影した「金剛杉」が飾られて話題になった。
そのとき知った「金剛杉」の前に僕が立つまで15年かかった。新潟大学演習林の中にあるその杉に会う為には、現地のエコツアーに参加する必要がある。1日16名という縛りが設けられてることも含め、屋久島からロケに行くにはそれなりにハードルが高かったのだ。
現地で案内を頼んだ磯野正博ガイドは故天野尚さんとも親しく、ツアーの最中に関連する話も多く聞けた。また佐渡出身の磯野ガイドは佐渡の自然・歴史・文化にも造詣が深く、当日はマンツーマンでガイドとしてのスキルも学ぶことが多くあり、印象深いツアーとなった。
そんな濃密な時間の中で撮られた金剛杉の写真。屋久島とは違って鹿や熊など大型の哺乳動物が存在しない植生豊かな緑濃い佐渡の自然も含めて表現できていたら嬉しく思う。