柞原八幡宮の大楠(大分県)
樹齢約3000年/樹高約30m/幹周18.5m
ILCE-7RM4+SELP1635G
柞原八幡宮は宇佐八幡の豊後国における分祀で大分市西方に鎮座する。その神域は鬱蒼とした原始林に覆われ、その中心にこの大楠は立つ(大分県 柞原八幡宮)。
柞原八幡宮の大楠(大分県)
北部九州ロケでは博多起点に柞原八幡宮、大杵社、本庄の大楠と3つ回る予定を立てた。ロケ後は博多から屋久島まで空路移動を予定していたので、それに間に合わせる必要がある。故にスタートの柞原八幡宮は日の出前の現着となった。
参道前に駐車スペースがあって車を止めたが、周辺は鬱蒼とした森が繁っていて街灯もなく真っ暗だ。こんなこともあろうかと持ってきたペツルのヘッデンを頼りに長い石階段が続く参道を辿って大楠を探す。
それは唐突に現れた。参道脇のフェンスの外に隆隆とした瘤が盛り上がるその大楠は当に天を指して立っていた。脚元から見上げるその姿に圧倒される。事前情報で推定樹齢3000年と聞いていたが、目で見るまでそれを斜めに見ていた自分を恥じた。紛れもなく目の前の大楠は天と繋がっているように感じた。
黎明時の色温度が高い時間帯に蒼い色を得た大楠は厳かに神々しく写った。レリーズした瞬間にそれを感じる会心の1カットとなった。