波紋
宮之浦港発8:10の町営船フェリー太陽でお隣の口永良部島を目指す。目的はその甲板から海上を滑空するトビウオを撮影すること。
鹿児島県で水揚げされるトビウオ類の漁獲量は全国1位で,年間約1,500トンで推移しており,国内の約20%を占めている。中でも屋久島漁協だけで年間約1,000トン水揚げされており,単一漁協の漁獲量としても全国1位と、屋久島近海はトビウオを見るのに適した海域なのだ。
お盆時期は天候も安定しておりPLフィルターを装着したSEL200600Gで海上を撮影すると、それはどこまでも深い蒼い色で写りとてもフォトジェニックだ。狙いはそこを滑空するトビウオの真っ白い羽だったが、今回は意図せず面白い写真が撮れた。複数のトビウオが凪いだ海面から一斉に飛び上がるシーンだ。
トビウオの尾びれは下側がより長くなっており、半身が海上に出た後もその部分を海面に差し込み身をくねって推進力を得ることで海上へ飛び出す。その時の波紋が凪いだ海面に美しい航跡を曳く。
今回は1画面の中に7匹のトビウオを捉えた。アップの写真も良いが、こうした状況説明的な写真も面白いと思った。
ちなみに、屋久島町の町民である僕は、離島割引カードを持っていて、町営船フェリー太陽に、片道950円で乗船できる。往復で1900円。口永良部島の滞在は、復路のチケット購入の為に僅か数分の滞在だけであるが。