実りの秋
屋久島の西側にある世界遺産の森が実りの秋を迎え、ヤクザルたちはその収穫に忙しい。擬人化して収穫と書いたが、彼等にできるのせいぜい採集がいいところで、あるものはほおぶくろイッパイに木の実をほうばりながら樹間を忙しく巡り、あるものはコリコリと音を立てて樹上で食事に勤しむ。
観光で訪れたゲストのすぐ目の前でこの光景は繰り広げられ、時折アスファルトの道路にヤクザルの群れがたむろして動かないので、ゲストのレンタカーが立ち往生することもある。
そんな混沌としたなかでこのカットを撮影した。テスト用に借りた α7R IV に Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA をつけ、それをAPS-Cクロップ(82.5mm相当)して撮影している。被写体となったヤクザルは食べるのに夢中で僕のことなどおかまいなしだった。
西部の森はいまいい季節だと思う。機会があったら命溢れるこの森のヤクザルたちを撮影に訪れてほしいと思う。