焼野三叉路
神様のクボで撮影を終えた僕は永田岳のピークに別れを告げて下りを急いだ。
昨日までの抜けるような晴天とは打って変わって、段々と天気があやしくなってきていた。永田岳の東斜面は上りもキツイコースだったが、下りも大変。ここに降る豪雨の為か、登山道には幾つか深くU字にえぐられた箇所があり、そこを避けるようにコース脇を迂回した登山者の踏跡を辿ると、突然それが途切れることがあり、深いU字の中に降りて向こうに渡らなければいけないということが何度かあった。撮影機材を含めてかなりの荷を背負っている僕には、そこを飛び降りるという選択は許されず、都度後ろ向きになって慎重にそういう場所を降りた。
9時半過ぎ、永田岳のピークから1時間ほど掛けてやっと焼野三叉路に辿りつく。随分ガスが沸いてきて視界が悪くなりは始めている。しかし、ガスの中で見るヤクシマシャクナゲの群生は、しっとりと落ち着いた感じで、とても優雅に見えた。僕は焼野三叉路で休憩を兼ねて何カットか撮影を行った。
焼野三叉路付近、ヤクシマシャクナゲの群生
撮影データ:CanonEOS20D+EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM(焦点距離100mm)
ISO100 F5.0 1/640sec 露出補正-1/3 三脚使用
焼野三叉路付近、宮ノ浦岳北西斜面、ヤクシマシャクナゲの群生
撮影データ:FOS-20D+EFS-18-55mmF3.5-5.6USM(焦点距離48mm)
ISO100 F5.0 1/250sec 露出補正-1/3 三脚使用