かぶら杉(島根県)
樹齢約600年/樹高38m/幹周9.3m
ILCE-7RM4+SELP1635G
樹形が鏑矢に似ているのでこの名がある。幹はかつては12本あったが昭和初期に9本と変遷をたどって現在の6本になった(島根県 隠岐島)。
かぶら杉(島根県)
早朝に岩倉の乳房杉の撮影を終え、昼前の飛行機で隠岐を離れるまでの数時間に回れるだけ島内のランドマークを訪ねることにした。布施地区に戻った後、時計周りで485号をたどりながら、白島展望台や水若酢神社などを見て南下し、蔵見の交差点まで来たときに「かぶら杉」のことを思い出した。
前日の大満寺山取材の帰りに一度撮影はしているが、それほど目を惹く杉では無かったので、一通り撮っただけで終わらせてしまったのだが、今朝の乳房杉の撮影があまりにもうまく行ったので、自分の中に少し欲が出てきたのかもしれない。
また、以前に松尾清嗣さんの指導を受けたときに言われた「360度の視点」という言葉を唐突に思い出し、この杉に関して取り組みが不十分だったことが途端に心残りに思われたのかもしれない。蔵見からまた戻る形にはなったが、再び「かぶら杉」まで行ってカメラを構えた。
面白い杉なのだが作品にするには何かが足りない。だから思い切って視点を足元までおろしてみた。そして見つけた。
ただ本来ならこのアングルは作品にはできない。しかし今回それを敢えて撮って作品として発表してみた。これがどういう意味かは、ぜひ現地を踏んでこの杉がどうなっているか確認してほしいと思っている。